恋するように生きる、LIFE SHIFT

自分だけの人生を豊かに紡ぐコミュニケーション術

もし、上司のことを好きになったら、どうなる?

ここだけの話、

私は自分の上司のことが好きになれなかった。

 

自分の話ばかりしているし、

部下の話は聞かないし、

話は全然噛み合ないし、

彼女のことを良く言う人には会ったことがなかった。

 

・・・

 

私は専門的な仕事を任されていたから、

上司は私の仕事に口出ししなかった。

 

 

仕事の中身を理解してもらおうとは思っていない。

 

でも、組織上、

部下のマネジメントをするという役割を、

果たして欲しかった。

 

そう、

思っていた。

 

・・・

 

年度が変わって、組織も大きく変わり、

私自身の仕事内容も変わった。

 

今までは内勤だったけど、

営業の仕事にスイッチすることになったのだ。

 

上司はずっと営業畑の人。

徐々に、

関わり方が変わってきた。

 

 

 

まず、同行営業で一緒にいる時間が増えた。

 

訪問先への電車の中、

相変わらず人の話は聞かないで(笑)

とにかく自分の話ばかり。

 

私は諦めて、

とにかく話を聞くことに徹した。

 

せっかくだから、

どんどん情報を引き出す。

 

これから訪問するお客様のこと。

営業として気をつけるべきことは何か。

今までにどんな苦労があったのか。

何から学んでいけば良いのか。

 

 

とにかく、

何でも良いのでヒントになりそうなことは、

質問していった。

 

商談の場では、

さすがに勉強になることばかりだった。

 

「ここでその話を出すか、さすがだな…」

「持ってる情報量、ハンパないな…」

 

お客様との相性によっては、

「ん?会話、噛み合ってる?!」と思うこともたまにあるけど、

総じて学ぶことが多い。

 

帰りの電車の中では、自分の振り返りも兼ねて、

その時に気づいたこと、

学んだことをとにかく伝えた。

 

上司からして見れば、

それは嬉しいフィードバックに違いなかった。

 

・・・

 

こんなふうに、

まず、同じサイドに立つこと。

 

そして、

ひたすら話を聴くこと。

 

そして、

良いなって思ったことは、

きちんと相手に伝えること。

もちろん、具体的な理由も添えて。

 

これを何日か繰り返していくと、

徐々に、関係性が変わってきた。

 

・・・

 

評価面談の日。

 

私は昨年度、すこしメンタル面がくずれて

会社に来れない日が何回かあった。

 

いまの状態がどうなのか、

今年度はどんなふうにコントロールしていけるのか、

話を聞いてくれた。

 

そして、私の話を聞きながら

彼女も目にうっすら涙を浮かべながら、

「私にも、そういう時あったよ。」

って、話してくれた。

 

初めての妊娠で、

結局だめになってしまった時のことや、

その時の状況に対して、

理解のなかった上司が居たことを、

打ち明けてくれた。

 

私には、とても意外な展開だった。

 

そんな経験をしているなんて、

全く思っていなかったし、

 

共感できる部分があるなんて、

思ってもみなかった。

 

・・・

 

でも、こうやって

コミュニケーションを重ねていくと、

段々と、

その人の人間らしさが見えてくる。

 

同じ営業の人でも、

彼女の事を好きじゃない人はたくさんいるけど、

 

もし、

上司のことを

もっと好きになることができたら、

どうなるだろうか?

 

そうやって考えて、

彼女の良いところに目を向けようとすると、

 

もしかしたら、

もっと距離を縮めることができて、

チームメンバーとして、一緒になって、

もっともっと良い仕事ができる

かも知れないって思った。

 

・・・

 

もし、

苦手だなって思う人がいたとしたら、

コミュニケーションの方向性を変えてみよう。

 

 

きっと、徐々に関係性が変わってくる。

はず。