恋するように生きる、LIFE SHIFT

自分だけの人生を豊かに紡ぐコミュニケーション術

ずるずると相手のペースに引き込まれずに、自分の立場を明確にする勇気

自分の考え方や意見、感じている本音…。

それらを隠して、自分の立場を明確にしないことで、

相手との関係性を維持するということがあるかも知れない。

 

でも、それによって、

相手の時間を奪っている

こともあるかも知れないし、

 

相手を裏切っている

という状態を作っているかも知れない。

 

・・・

 

私に対して、

とても良くしてくださる方がいる。

仕事でチームを組んで、一緒にプロジェクトを動かしていた仲間。

 

ちょっと個性的で、一癖も二癖もある方なので、

誰にも好かれるという訳ではない、

ちょっと不器用な人。

 

それでも私は、

どこか似た者同士のような気がして、

自分自身がコミュニケーションを学んでいるということもあるし、

何も気にせず、フラットに接していた。

 

お子さんが大学生で、

私よりも17歳年上のおじさん(笑)

 

・・・

 

ある日、プロジェクトが一段落した時に、

節目だからと言って、

一緒にランチに出かけた時から、

時々、お昼ごはんに誘ってくださるようになった。

 

「俺の時代は、男が奢るもんだ。」

と言って、いつもご馳走してくださっていた。

 

私は20代の頃、

男性から奢ってもらうことができなくて、

よく、可愛げがないと言われた。

 

だから、極力、相手が心地よいと思えるように、

マナーとして、ご馳走いただける時は、

気持ちよく、その気持ちを受け取るようにしていた。

 

でも、それは時々お会いする方や、

その時だけの接点であれば良いかも知れないけれど、

何度もそれを繰り返してしまうと、

別の気持ちを育ててしまうのではないか

という事に気づいた。

 

毎回、ランチ代を出すということで、

私の一部を所有しているような気持ちに、

なってしまうのだ。

 

・・・

 

段々と、「え?!」と思うような発言が

出てくるようになった。

 

「ディスニーシーに行きたい」とか、

「お花見に行きたい」とか、

「今から帰るの?駅まで一緒に行こう」とか。

 

正直、ディズニーに一緒に行きたいなんて、

これっぽっちも思わないし、

いやだなぁって、思った。

 

でも、この気持ちを隣の席の人に相談したとしたら、

すぐにセクハラ扱いされてしまいそうな気がして、

相談するのはやめた。

 

・・・

 

結局、

気まずい感じになるのは嫌だったし、

仕事がスムーズにいかなくなるのは嫌だったから、

なんとなく、さらっと、

「そうですね〜」なんて、どっちつかずで曖昧な返答をしながら、

誤摩化していた。

 

・・・

  

ここのところの私は、

なぜか既婚男子(おじさん含む)を引き寄せていた。

 

それによるトラブルもあって、

もう心底いやだと思っていた。

 

これ以上、

自分が求めていない男性と面倒なことにもなりたくなかったので、

自分の立場を明確にしようと、決めた。

 

・・・

 

ある日のランチの時に、こう伝えた。

 

「すみません、私、これからは自分の分は自分で払います。

 真面目な話、ちょっと、いやなことがあったんです。

 ごはん代を出すことで、

 私の一部を所有しているような感覚を持つ人がいたんです。

 それで、トラブルがあったので、

 もう、これからはそういうのをやめようと思うんです。」

 

色んな話を混ぜて、

明確に”あなたのことを言っているんじゃないよ”、

というスタンスを取りつつ、

ご自身と重ね合わせて話を聞いてもらえるように、表現した。

 

どこか分かったような顔をして、

「そうかそうか。」と、ちゃんと受け取ってくれた。

 

私は、ほっとした。

 

・・・

 

ちゃんと自分の立場を明確にすること。

 

それによって、余計なエネルギーを使う必要がなくなる。

 

相手もそういうつもりで、接してくれるようになるから。

 

だから、八方美人はやめようね。